1次レベルの前提知識と独学のコツ

公開日:2010/08/16、 最終更新日:2016/11/01

証券アナリストの試験勉強をするに当たって必要な前提知識とお薦め本を紹介します。

科目別の前提知識

1次レベル試験は、経済学、財務分析、証券分析の3科目からなります。各科目の前提知識を表にまとめてみました。違う学部の授業でもこっそりもぐってしまえばOK。

科目 知っておくと良いこと この学部を出ていれば有利/
この科目を受講しておきたい
財務分析 簿記2級、経理の知識
ところどころ数学。
商学部、経営学部
会社経理、簿記論、会計論、財務諸表論など
経済学 日経新聞などを読んでおくこと。
ミクロ経済学・マクロ経済学
経済学部(社会科学系学部)、商学部、経営学部、政策系学部
マクロ・ミクロ入門、国際金融論、国際経済学
証券分析 数学、統計学
ファイナンス
経済学部、理工学部(特に数学科)
計量経済学、資本市場論、デリバティブ入門、
証券市場論、金融論、ファイナンス論等

市販の参考書で学習する

試験に効率よく合格するためのコツは、「証券アナリスト協会のテキストを使わないこと」です。協会のテキストだけで勉強する人は、まずいないと思ってよいです。

大学などで、その科目の基本を学んだことがある人は、市販のまとめテキストから勉強しましょう。あまり知らない分野は、証券アナリスト試験対策テキストではなく、その分野の入門書を読んで感覚をつかみましょう。前提知識を持たずに試験対策テキストを読むと大変苦労します。

1次合格だけを考えると「用語や公式の丸暗記」でなんとかなりますが、しっかりと内容を理解する学習をしておかないと、2次試験で脱落してしまいます。2次で脱落しないために1次試験の段階からしっかりと内容理解しながら学習しましょう。

1次レベル試験対策まとめテキスト・問題集の一覧

定番の参考書がTACの参考書と問題集。2,014年から出版されているのが元証券アナリスト協会佐野三郎氏による「最短合格」テキストです。簿記やFPの参考書みたいに「どれを買っても似たりよったり」ということは無く、TACまとめテキストが「簡潔明瞭」なのに対し、最短合格テキストは「懇切丁寧」です。

定番の「TACまとめテキスト」は簡潔明瞭な解説

TAC本は、合格だけと割り切り、短時間で試験を攻略したい人向け。初めての人や納得しながら教養を深めながら学びたい人にはとっつきにくい部分もあるかもしれませんが、ポイントを突いた簡潔な書き方は専門学校ならではの定番受験対策本です。試験勉強が得意な人は、協会のテキストやその他の参考書なしでTAC本だけ勉強して合格します。

最短合格テキストは懇切丁寧な解説

「最短合格テキスト」は、計算の途中式や考え方の解説が豊富です。どうしてもわかりにくい部分や苦手分野はこちらの最短合格テキストが良いでしょう。いろいろ勉強しながらやりたい人は、協会のテキストやそのほかの入門書とあわせて使いましょう。

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